【読書ログ】「1秒で「気がきく人」がうまくいく」


毎週聞いているラジオ、「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」
http://www.tfm.co.jp/abe/index_pc.php)の、11月20日放送回でこの本が取り上げられていたので、早速読んでみました。

買ったのはこれ。

「1秒で「気がきく人」がうまくいく」
松沢萬紀著、ダイヤモンド社  

1秒で「気がきく人」がうまくいく

1秒で「気がきく人」がうまくいく

 

 ラジオを聞いているそばから、Amazonでポチって、火曜日に受領。
Amazonの商品はローソンで受け取れるし、しかもプライム会員だとすぐに届くからすごく便利。

で、読んでみると、2〜3時間で読める内容の割に、結構いいキーワードがあったので、備忘も兼ねてメモしておく。

・三角感謝(ウィンザー効果)
・感じのいい人のキーワードは「笑顔」「挨拶」「丁寧」
・「共感」「共汗」「共歓」で味方がどんどん増える
・オルタネートを2つ以上もつ
・過程の感謝と結果の感謝
・pnpコミュニケーション
・100%〇〇だ、と思い込む。
・冗談を言うなら「ポジティブな冗談」

上の中の幾つかは、ラジオ番組の中でも取り上げられてましたね。
詳細が気になる方は、本を読んでみてくださいね。

で、上のキーワードとは別に本の中の文章で考えさせられるところがありました。

P107から引用。

車を購入する決め手は、車種のラインナップや値引き以上に「人を見ている」ということです。
「この車を買いたい」ではなくて「この人だったら信用できる」「この人となら長いお付き合いができる」と思うセールスマンに出会えたら、少しくらい値引き率が低くても、条件面でもの足りなくても、購入を決める可能性が高くなります。

確かにそうだなぁと思います。
なんで、この文章で考えさせられたかというと、この文章を読んだ時に、最近読んだ、司馬遼太郎の「関ヶ原」の一節が頭に思い浮かんだからです。(司馬遼太郎の作品に最近すごくハマっているので、これは別途ブログに書きたいなぁ。)

下記、関ヶ原(下)P491より引用。

かれが生きていた経験によると、義・不義は事を起こす名目になっても、世を動かす原理にはならない。

これは、関ヶ原の戦いの後、黒田官兵衛石田三成の敗戦の原因を思案しているシーンでの一節です。
他にも、司馬遼太郎の作品の中にはよく、「人が動く理由は義ではなくて利(利益)」というような記載が結構見られていて、上の引用と組み合わせると、
「義・不義は事を起こす名目になっても、世を動かす原理にはならない。世を動かす原理は利である。」
という感じになるかなと思ってます。

現代風に言い換えるならば、
「はじめの一歩は、義・不義(相手への信頼/不信、人情とか)がきっかけになる場合がある。しかしそれだけでは、先には続かない。先を続けるには、その人にとって利益になるものがないとダメである」
という感じでしょうか。

で話を戻すと、先の引用部分と、上記で述べていることが似ているなと思ったわけです。

つまり、
・車の購入(はじめの一歩)の決め手は、セールスマンへの信頼度(相手への信頼)で決まる場合がある。(条件がベストでなかったとしても)
・しかし、セールスマンへの信頼度だけではその先は続かない(次の購入に繋がらない)。その先を続けるには、商品自体が良いものでないと(その人にとって利益となるもの)でないといけない。
かなと。(2点目は私の考えが混じってますけどね。)

もうちょっと汎化した言い方をすると、
「何かを始めようとした時に、はじめはその人の魅力やその人への信頼度を頼りにスタートすることはできる。しかしそれだけではすぐに行き詰まる。続けるには参加者に何かしら利益となるものがないといけない。」
でしょうか。

先の引用部分の文章を読んで、こんな事を考えてました。
色々と突っ込みどころはある気がしますが、私としては、なるほどと納得して、覚えておこうと思ったわけです。

最近読んだ本の中ではサクッと読める割に、タメになるキーワードが結構あって良い本だったなぁと。
あと何より、教養本と歴史小説で述べていることがリンクしていて面白かったです。

そんな勤労感謝の日でした。

ではでは。