【旅行記】オーストラリアひとりたび(2018/08/11〜19)6日目〜エアーズロックツアー1日目編

オーストラリアひとりたび6日目。この日は8/16(木)。

オーストラリアひとりたびのこれまでの話は以下の記事をどうぞ!

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この日は、以下を見て回りました。(概要編の再掲)  
・8/16(木)
 Haven Backpacker Resort → エルデュンダ・ロードハウス → ワタルカ国立公園(GoogleMapだと「ウォーターカ国立公園」) → Kings Creek Station → カーティン・スプリングス 


地図にするとこんな感じ。(地図の左上のメニューから日別に表示したり、具体的な場所の情報が見れます)


朝4:00起床。アラームを鳴らすのを躊躇う気持ちのまま寝てしまったせいか、早めに目が覚めてしまった。当然ながら部屋は真っ暗で、電気を付けるのも悪いので、暗がりの中で洗面道具を持ち出し、トイレで身支度を整える。

4:30過ぎに荷物を持って部屋を出る。一緒の部屋いた女性は、もぞもぞ動いていたので、たぶん起こしてしまったな。

ロビーにでると、そこにはすでに数人いた。どうやら空港に向かう人たちのようだ。4:30から朝食を食べれるとのことだったが、食べ物らしきものが見当たらない。ロビーの張り紙にも、キッチンに朝食を置いてあると書いてあるんだけどな。

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周辺を探して見たけど、食事らしきものはなかったので、仕方なく諦める。うーん、がっかり。ツアーは朝食抜きでの参加になりそうだ。もしかしたら、先に起きていた人たちが全て食べてしまったんだろうか。

ゲストハウスの玄関付近で、男性が慌てた様子で電話をしている。聞こえた範囲だと、どうやら昨日、受付の部屋に荷物を置いたままにしており、早朝チェックアウトでもうすぐ出発なのだが、受付の部屋が閉まっていて荷物が取れず困っているようだった。これは大変だ。

チェックアウトを済ませて(といっても、シーツを指定の場所において、部屋の鍵をボックスに入れるだけなのだけど)外に出る。5:10くらい。外は真っ暗で、とても寒い。

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外には私の他に、空港行きのシャトルバスを待っている集団がいる。日本人も2人ほどいた。少し離れたところに1人でいる私に、「日本人ですか?」と話しかけてきた。

外で待っていると、セキュリティ会社の方が来て、ゲストハウスの中へ入っていった。おそらくさっきの男性の件だろう。受付のドアを開けに来たのかな。早朝から災難だなぁ。無事に荷物を取れるといいけど。

5:30にツアーのバスが到着。バスには、運転手の男性が1人、参加者の夫婦1組が先に乗っていた。

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バスはこの後、数件のホテルをめぐり、最終的には22名のメンバーでツアーが開始。バスの座席は1列に3席で、左側に1席、右側に2席の配置。自然と1人で参加している人は左側の1席に、グループで参加している人は右側の席に着く。1人で参加している人は、私の他にも3人ほどいて、全員が女性だった。私も左側の席に座る。右側には老婦人が座っている。

ちなみに、参加したのはこのツアー。
www.hotholiday.jp
参加者を乗せて、アリススプリングスの街を出発したのが、6:00くらい。

バスの中はかなり寒い。耐えられなくなって来たので、バックの中から、ダウンジャケットと手袋を取り出して着込む。

ちなみに、このツアーはバスでワタルカ国立公園(キングスキャニオン)やエアーズロックを廻り、夜はキャンプをするというツアー。携帯やカメラの充電ができるかどうかわからない。電池の節約のため、ツアーが始まった時点で、グローバルwifiの電源をOFFにした。当然ながら、バス車内には利用できるwifiなどあるはずもなく、この時点から完全にオフライン状態。

6:00を過ぎでも外は真っ暗。外の景色を眺めるということもできないので、しばらくは寝ていた。他の参加者もほとんどの人が寝ていた。まぁ、寝るしかないよね。

7:00を過ぎると、外がだんだんと白んできた。半分寝ぼけながら写真を撮る。その状態が20分くらい続いただろうか、日が出たところで運転手の兄ちゃんが車を止めて、写真タイムを取ってくれた。荒涼とした大地に昇る朝日。きれいだ。

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その後、20分くらい走って、最初の休憩所に到着。ERLDUNDA ROADHOUSE(エルデュンダ・ロードハウス)という給油所&休憩所だ。周囲は何もなく、荒涼とした景色の中にポツンとこの施設があるだけだ。

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給油の間に、周囲を散策したり、朝食の購入をする。

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乗っているバスは下の写真な感じ。バスの後ろには荷物を積むコンテナが付いていて、その中に、参加者の荷物や、寝袋や、食料などが積んである。車の後ろにコンテナを積んで走る車は、このツアー中にも何度も見たので、オーストラリアでは結構メジャーなのだろうか。

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ここには、エミュー(だと思う)が放し飼いされていて、柵越しにエミューと触れ合うことができる。人馴れしているのか、柵に近づくと、エミューの方も近づいてくる。少し触れることができた。

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売店でホットコーヒーとベーコンエッグサンドイッチを購入。日は出て来たとはいえ、外は相変わらず寒い。肌寒い空の下、荒涼とした景色を眺めながらのホットコーヒー。最高だね。

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バスの時間が来たので、バスに乗り込んで朝食をとる。こういう売店で買った朝食なので、正直、味は期待していなかったんだけど、思った以上に美味しかった。ベーコンがカリカリ、パンも外がカリカリで中がふっくら。ゲストハウスで朝食が取れずがっかりしていたところで、期待以上の食事が取れたので、気分がいいよね。

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出発する前に、運転手の兄ちゃんからこの後の動きの話があった。が、全くと言っていいほど聞き取れなかった。どうせ団体行動だし、周りの人の動きに合わせることにしよう。

ワタルカ国立公園に向けて出発。赤茶けた大地とステップが広がる光景が続く。

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バスの中には、運転手の兄ちゃんチョイスの音楽が流れる。陽気な音楽だ。隣の老婦人がリズムに合わせて軽く踊っていて、とても可愛かった。外は明るくなったとはいえ、車内は特にすることもないので、大半の人が寝ている。

途中、野生のロバ(かな?)の群れが草を食んでいる光景に出くわし、停車して写真タイム。

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このタイミングで、昼食が配られる。ハムとチーズとレタスのサンドイッチ。ワタルカ国立公園に着く前に済ませておくように言われる。
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隣の席の老婦人はベジタリアンなのか、ハム抜きのものがあるか聞いていた。が、運転手の兄ちゃんには伝わらなかったらしく、何度かやり取りをしていたが、最後は「Language ...」と呟いて諦めてしまった。

当たり前なんだけど、言葉が通じなくて困るのって、日本人に限った話ではないんだよね。ただ、私は、日本人でない人で言葉が通じなくて困っているという場を、これまで見たことがなかったので、そういう場面を間近に遭遇して、衝撃というか新鮮というか、とにかく、この場面が強烈に印象に残っている。

言葉が通じなくて困るのは日本人だけじゃないということを実感できたせいか、一層言葉に対するハードルが下がったように感じた。もちろん、言葉は通じた方がいいに越したことはないけど、だからと言ってそこまで尻込みしなくてもいいのかもしれない。


車内でランチを食べるが、朝食からあまり時間は経ってなく、お腹が空いてなかったので、1/4くらい残してしまった。というか、食べきる前にワタルカ国立公園に着いてしまった。11:00に到着。

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朝は寒かったが、この時間になると汗ばむくらいに暑くなっている。ダウンジャケットを脱いで、カメラを持って外へ出る。

トレイルの入り口には無人のインフォメーションエリアがある。とは言っても、水を汲む場所と、案内板があるだけなんだけど。

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ここで運転手の兄ちゃんからトレッキングの説明を受ける。とにかく給水と栄養補給はこまめにしてねと言われる。

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今回トレッキングするルートは、「Kings Canyon Rim Walk」という、キングスキャニオンの大地の割れ目を3〜4時間かけて回るというものだ。

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いざ出発!運転手の兄ちゃんがここではガイドになって、みんなを引き連れていく。

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歩き始めて早々に急な登りになる。わしわしと登っていく。

10〜15分くらいで頂上に到着する。そしてこの絶景。

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キングスキャニオンは「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケ地としても使われた場所らしい。私はそのドラマを見ていなかったので、実際にどの場所がロケで使われたかは知らないけど、来る前に見ておけばよかったかな。

雲ひとつない青空、赤茶けた大地、巨大な峡谷。360度見渡す限りにその光景が広がっている。

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上の写真には、波打ったような地形がみられる。どうやってこの地形ができたのだろう。水で侵食されて、侵食されやすい箇所だけが削られて、こういう地形になったのだろうか。いや、そもそもこんな乾燥地帯に、それもこんな高地に、過去に水が流れていたのだろうか。それとも別な要因なんだろうか。

いずれにせよ、少なくとも数千年、数万年のスケールで出来上がった地形なんだよな。数千年、数万年って人間には計り知れないスケールだ。だけど、そんなものを高々数十年のスケールでしか生きられない人間が、その時の長さを肌で感じることができるなんて、なかなか神秘的だ。

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運転手の兄ちゃんは、初めは先頭でみんなを引き連れていたが、岩を登るタイミングになってからは殿を務めていた。頂上について、周りの景色を見つつ兄ちゃんを待っていたが、一向にやってこない。

なんかおかしいなと思いつつ、周りもそう思っていたのか、少しガヤガヤしてきた。何人かが来た道を戻り、様子を見にいく。すると、様子を見に行った数人が戻ってきて、一人が頂上に設置されているEmargency Callに電話をしつつ、もう一人が、これまた頂上に設置されていたAEDを取って下って行った。

どうやら、参加者の誰かに何かあったようだ。何か手伝おうとしても、できることは何もなかった。仕方なく、その場で待機する。Emargency Call の近くで、やり取りを聞いてもみたけど、何を行っているかは分からず。

言葉がわからないと、トラブル時に対応ができない。こういうときに言葉がわからないっていうのはなかなか辛い。

30分くらい待っただろうか。運転手の兄ちゃんが頂上に登ってきた。どうやら参加者の一人が具合が悪くなったようで、トレイルを引き返して、駐車場で休んでいるようだ。思ったよりも大ごとでなくてよかった。

ちなみにトレイルには、Emargency Callやドクターヘリが止まれる場所が、いたるところに存在しており、下の写真のような設備が備えられている。ワタルカ国立公園の周辺には何もないので、こういう設備で緊急時に対応できるようにしているようだ。

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とはいえ、救急隊員がここに到着するのには時間がかかるのは事実なので、そうならないように、体調管理とか給水とか栄養補給とかをこまめに取ることが大事なんだね。

運転手の兄ちゃんとも合流して、トレイルの再開。登りはなくなり、あとは平坦な道を歩いていく。

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歩いている途中に、台湾から参加した女性に話しかけられる。どこから来たのと聞かれ、日本から来たと答えると、嬉しそうな感じになり、そこから色々と会話が弾んだ。

その女性は、家族4人で参加しており、台北に住んでいるようだ。日本にも何回も来たことがあり、東京と北海道に来たことがあるとのことだった。そして9月(この翌月)には、仙台に行くんだと言ってた。2週間オーストラリアを旅行する予定で、このツアーの後はメルボルンに行くようだ。

私も4月に台北を観光した話をすると、喜んでくれて、私のインスタグラムに投稿した台北の写真を見せると、「あの場所ね!」という会話になって楽しい時間になった。

ちなみに、台北の話は以下をどうぞ。

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女性は英語は得意ではないと言っていたけど、お互いになんとか英語で会話ができた。そして会話が通じにくい時でも、iphoneでその言葉を漢字で打てば、お互いに理解することができた。ちなみに、旦那さんは英語は全くできないみたいだ。やはり英語が話せないからって海外に出ないっていうのは無いんだろうな。英語が話せなくても、海外に行ったり、海外のツアーに参加するっていうのは、そこまで特別なことではないんだろうね。

女性と会話をしつつ、景色を眺めつつ、写真を撮りつつ、道を進む。 

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トレイルでは何度か運転手の兄ちゃんの説明を挟みながら進む。正直言って、内容はさっぱりわからなかった。

トレイルの半分くらいを歩いたところで休憩タイム。みんなで日陰に座りながら兄ちゃんの話を聞く。ちゃんとは聞き取れなかったけど、この峡谷の成り立ちを話しているようだった。その後、参加者の自己紹介タイム。メンバーの名前は流石に覚えていないけど、確か、フランス、アメリカ、台湾、オーストラリア、日本(私)あたりから参加していたと思う。

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休憩が終わり、トレイルの再開。天気が良く、普段は見ることのできない景色なので、目に入る光景がなんでも絶景に映る。

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ここは、かつてここに水が流れていたことを表す場所とのこと。トレイルのコースの中で「A dead sea's ripples」と名付けられた場所だ。

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岩の写真をアップで。この流線型の模様がかつて水があったことを表しているとのことだ。こんな乾燥地帯に、そしてこの場所は岩の頂上であるのに、かつてここに水が流れていたなんてとても不思議だ。にわかには信じられない。

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とはいえ、水場が全く無いかと言われるとそうではなく、この峡谷にも水場はある。キングスキャニオンの中でも「エデンの園」と呼ばれている場所だ。

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キングスキャニオンのトレイルは大きな峡谷の周りをぐるっと回るコースで、崖の付近に柵などはない。落ちたら一巻の終わり。過去にも何人か転落事後で死亡しているみたいだ。特に子供の事故が多いらしい。私も何度か崖の近くを歩いていて、運転手の兄ちゃんに気をつけるように注意された。

この岩の切れ目、本当にすごい光景だ。言葉にすればチンケになってしまうけど、本当にすごい。(この気持ちを表すいい表現が見当たらない。そういう言葉があったら本当に教えて欲しい。)

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パノラマでも一枚。

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写真を撮りつつ、景色を眺めつつ、たまに台湾の女性と話をしながら歩いて行く。

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16:00くらいに駐車場に戻ってきた。4時間ちょっとのトレイルもこれで終わり。気分が悪くなった方ともここで合流。問題なさそうで本当に良かった。

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今日のツアーはこれで終わり。この後はキャンプ場に向かうだけだ。

バスはちょっと走って、給油のために一度停車した。「Kings Creek Station」という場所だ。

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売店でオレンジジュースを購入。長時間歩いたせいか、何か味のある飲み物が飲みたくて、ここでのオレンジジュースはありがたい。

給油を終えて、バスが発車したのだが、また10分もせずに停車した。特に何も無い道端だ。

ここで運転手の兄ちゃんから、「夜にキャンプファイヤーをするから、ここで適当な木材を集めてきてくれ!」と言われる。これにはびっくり!男女関係なくみんな車外に出て、そこらへんに生えている木々を倒して木材を調達する。

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周囲に生えている木々は細い木ばかりなので、簡単に倒せてしまいそうだ。とはいえ、「本当にやっていいのか?」と思いながら周りの人を動きを観察してみる。すると、周りの人は容赦なく木々を倒して木材を集めている。

特に、参加者の中に1人、アウトドアはベテランって感じの雰囲気を出している女性の方がいて、その人は体重をかけて木を丸々1本倒して、足で踏んで余計な枝を折って、さっと運んで行ってしまった。その手際の良さに、しばし呆然と眺めてしまっていた。豪快すぎるでしょ!私も負けじと1本倒して木材を調達する。

そこらへんに生えている木々を倒してキャンプファイヤーの木材にするなんて、オーストラリアならではだね。日本じゃ、まずできないだろうな。

参加者全員で集めるので、すぐに木材は集まってくる。

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集まった木材をコンテナの上に積んで行く。豪快だ!

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木材もあらかた集まり終わり、参加者がバスの周りに戻ってきた。見ると足から血が出ている人が何人かいた。その中の何人かは女性。そりゃ、こんな場所でハーフパンツで木材を集める作業をしてたら、そうなるよね。

木材を積む作業も完了。コンテナの上には大量の木材。

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バスはキャンプ場に向けて出発する。いやぁ、なかなか面白い経験ができた(笑

道中、我々と同じように木材を集めている集団を見つけた。やはり、そこらへんに生えている木を倒してキャンプファイヤーの木材とするのは、オーストラリアでは普通なのか。ちなみに、運転手の兄ちゃんはクラクションをバンバン鳴らして挨拶をしていた。

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バスの車内では陽気な音楽が流れる。参加者のほとんどがウトウトしている。18:00を過ぎてくると、日も沈んできて、だんだんと寒くなってきた。日中は暑いが、日が暮れると途端に寒くなる。ダウンジャケットを羽織る。

18:40に、キャンプ場到着前の最後のトイレタイム&売店タイム。どうやらキャンプ場は売店もトイレもシャワーも何も無い場所だそうで、ここで今夜飲みたいものを買ったり、最低限のトイレをここで済ませた方が良いとのことだった。

その場所から見える景色を一枚。殺風景な景色の中にタンク車が1台。人はいない。なんか終末的な雰囲気を感じるね。

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さてさて、売店ではビールとオレンジジュースを購入してバスに乗り込む。

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バスが出発する頃には日暮間近。なかなか幻想的。

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バスは周囲に何も無い道を進んで、途中、横道に入る。コンクリートで舗装されていない道だ。その先に今晩泊まるキャンプ場がある。

キャンプ場についた時には、すっかり日が暮れて、辺りは真っ暗闇。キャンプ場といっても、ファイヤーピットと軽く雨が凌げる屋根があるだけの、本当に何もない場所。トイレはあるにはあるが、地面に穴を掘ってそこに座る台を置いただけの、簡易とも呼べないようなトイレだ。

コンテナの上から木材を下ろす。それを、アウトドアがベテランな雰囲気の女性が手際よくファイヤーピットにおいて火を付ける。あっという間にキャンプファイヤーの完成だ。

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周囲は何もない吹きさらしの場所なので、結構寒い。キャンプファイヤーができると周囲に集まってみんなで暖をとる。なんか、いい絵だ。

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運転手の兄ちゃんは、参加者の人と一緒に夕食の支度をする。夕食は、ジャガイモと人参を蒸したものとパスタだ。みんなで手分けして食材を切る。

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うん、アウトドアだね!

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ちなみに、車の後ろに付いているコンテナは、荷物を降ろした後はガスコンロとなって、お湯を沸かしたり、炒め物をするのに使える。なかなか便利なコンテナだね。(下の写真はぼやけているけど、ガスボンベをつけた即席のガスコンロがコンテナにできていて、2人はここで炒め物をしている。)

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ジャガイモと人参の蒸したものは、切った食材をダッチオーブンに入れて、そのダッチオーブンを焚き火の側に置き、木材の燃えかすをその周りに敷いて熱を取る、という調理をしていた。本当にアウトドアだね。なかなかできない経験だ。(見にくいかもしれないけど、写真の左下に燃えかすが敷かれたダッチオーブン2台があります。)

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周囲は真っ暗闇。空には満点の星空が広がっている。思わず見とれてしまう。

今、この場には、焚き火と星空と兄ちゃんが流している陽気な音楽しかない。キャンプとしてはこれ以上ないくらいに最高の雰囲気だ。

料理が完成!パスタは茹でるのに失敗したらしく、塊になってしまったとのこと。ごめんねとのことだけど、そこはアウトドアならではってことで、全然気にならない。

各自食べたい分をとって、焚き火の周りでみんなで食事。

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目の前には焚き火、上を見上げれば星空。そんな中で食べる食事。不味いなんてことがあろうか!最高の食事だね!ビールを飲みつつ、おかわりもしつつ、こんな雰囲気だもん、食は進むね!

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私の左側には運転手の兄ちゃん、右側にはアウトドアがベテランな雰囲気の女性。私を挟んで会話があったが、私には聞き取れなかった。うーん、ちょっと残念。基本的に、家族やグループ参加がほとんどなので、会話といってもその家族やグループ内の会話になる。全体で交流という感じにはならなかった。

本当に贅沢な時間だ。もう2度とこんな時間は無い気がする。

食事を終えて各自で皿を洗う。これも本当に簡易で、お湯を張った容器が2つあり、片方で洗って、片方で濯ぐという使い方だ。ただ、濯ぐ方の容器もすぐに洗剤まみれになるので、最後の方はどちらも洗剤まみれで、濯げてないんじゃないかと思えるくらいだった。ま、これもアウトドアならではってことで。

ってか、アウトドアだからってことで、なんでも通ってしまう気がするな(笑

食事も終えて、いつでも寝れるように防寒をしておく。キャンプ用に買っておいたヒートテック上下を着込む。他の防寒具をどうしようか考えたが、焚き火の火が暖かく、まぁいらないかなと思い、防寒具はこれだけにした。(ただ、次の記事で書くけど、これは失敗でした。翌朝とても寒かった。。。)

兄ちゃんからスワッグの説明を受ける。スワッグの中に寝袋を入れて、その中で寝るようにとのことだ。スワッグを焚き火の側に置く。みんなで焚き火を囲んで寝るような感じだ。

下の写真がスワッグ。その中に寝袋を入れる。キャンプというかほとんど野宿に近い。

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寝袋に入ると思った以上に暖かい。スワッグで意外と防寒・保温してくれるようだ。真冬の外でキャンプということで、正直ビクビクしていたけど、これなら大丈夫そうだ。

スワッグの説明を終えると、兄ちゃんが男性の参加者を3人ほど連れて、どこかに行ってしまった。そして数分して、木材を持って戻ってきた。どうやら、翌朝までの木材を調達しに行っていたんだな。大量に木材を積んだと思っていたけど、意外と木材の消費が早くて、木材が尽きかけていたからな。

21:30を過ぎると、だんだんと寝袋の中に入る人が出てきた。周りは真っ暗で何もないので、夕食が済んだら寝るしかない。だから自然とそうなるんだけどね。寝た後もしばらく火が続くように、兄ちゃんが大きくて太い木材を焚き火に投入する。

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私は寝る前に星空を撮りたくて、こっそりとスワッグを抜け出して写真タイム。

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満点の星空。本当に綺麗だ。カナダのイエローナイフで見た星空や、ボリビアのウユニで見た星空と同じくらい綺麗な星空だ。吸い込まれるような感じというのだろうか。こういう景色は時間の経過を忘れてしまうくらいに見入ってしまう。

22:00をすぎて、周りからも寝息が聞こえてきた。これ以上起きているのも良くないと思い、私もスワッグの中に入り寝る体制に入る。

だけど、目に映るのは満点の星空。視線を下げると焚き火。そして耳に聞こえて来るのは
焚き火の音。こんな贅沢な夜があっただろうか。こんなに寝たくないと思った夜があっただろうか。そんな気持ちに浸りながら、いつの間にか眠ってしまった。

自分の人生の中でも、これ以上ないと思えるくらいに素敵な夜だった。

きっとこの先も、この夜を超えるほどの素敵な夜なんていうのは、数えるくらいにしかないんだろうなと思う。そんな夜。

6日目終了。7日目に続く。

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7日目以降のお話はこちらからどうぞ!

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